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小論文は起承転結では「いびつ」になる

time 2021/03/29

 
昇格試験を外注する企業は多い。とくに社員数が多い企業に顕著だろう。

昇格試験は、たいてい、筆記試験、ケーススタディ、面談などで構成されており、その中には小論文も当然と言っていいほど入っている。

 
先日、外注先(昇格試験代行屋さん)の評価コメントで「ん?」と思うところがあった。

お客様によれば、前回の昇格試験では小論文の点数が基準に満たしておらず、落ちてしまったとのことで、その時の採点者(昇格試験代行屋さん)の評価をお送りいただいた。

正直なところ、その評価コメント自体、誤字脱字や「何を言っているのか分からない」箇所が見受けられ驚いたのだが、もっともひっかかったのは、小論文の書き方をアドバイスしている箇所だ。

 
下記のように書かれていた。

 

論文は起承転結でまとめることが必須です。

起・・・現状分析を数行で表す。序章にあたります。
承・・・序章の裏付けとなる対策などを具体的に表す。
転・・・承の阻害要因となる課題を書きます。見方を変える場面。
結・・・転についての自身の役割を書きます。

 
 
何がおかしいかは一目瞭然で、論文を起承転結の構成で書くように進めているのだ。

小論文を起承転結で書くことのトンチンカンさ加減は、下記で触れているのでお読みいただくとして、

 
私が気になったのは、採点者自身、構成をまったく理解していないことだった。

ひとつずつ見てみよう。

 
起・・・現状分析を数行で表す。

とあるが、数行というのはせいぜい200文字くらいだろう。現状の分析を200文字程度で表現するなど絶対に不可能。箇条書きで知っている人にだけ分かるようなメモ書きのような書き方なら可能だが、それでは文章ではなく、まさに社内のメモ書きレベルになってしまう。

 
承・・・序章の裏付けとなる対策などを具体的に表す。

まず、日本語がおかしい。「序章の裏付けとなる対策」ではなく、「序章の裏付けを書き、その対策を書く」が日本語としては正しい。
また「起」で数行レベルしか書かかない貧しい内容にとどまるのに、裏付けと対策を書いても説得力が乏しくなってしまう。
結局、この構成は、もともと「起」と「承のうちの裏付け」が一体のものであるのに、無理に「起」と「承」に分けるので、おかしくなるのだ。

 
転・・・承の阻害要因となる課題を書きます。見方を変える場面。

「承」の対策の阻害要因を書く箇所としているのだが、なぜか「見方を変える場面」としている。しかし、ここは見方を変える場面ではない。文字通り「承」の対策の阻害要因を書く箇所であり、見方を変えてはいけないのだ。

 
結・・・転についての自身の役割を書きます。

「転」にある課題を解決するための施策には触れず、いきなり自身の役割を書くように言っている。
実際には、課題を解決するための施策を述べて、それを円滑に行うために自身はどのような役割を果たしていくかを書く、が正しい。

 
と、このように非常にいびつなアドバイスになってしまっている。

実際のところ、小論文の書き方をアドバイスするのは難しく、それを上記のように端的に伝えようとすることで、余計にややこしいことになってしまうのではないかなと思う。

 
それにしても、この評価コメントを書いた採点者は、本当に採点をする読解能力を持っているのかどうか、いささか気になるところだ。

 

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朝日新聞に掲載されました。
ずいぶん昔の、弊社の別業務のことが中心なのですが、2006年当時、志望動機の作成業務を行なっていたことがうかがえ、弊社の歴史をお感じいただけると思います。