2024/04/12
以下に、始末書のご相談内容をアップしました。
始末書 パワハラ 書き方【ご相談】
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受け止め方
パワハラは非常に複雑で微妙な問題であり、関係者によって受け止め方が大きく異なることがよくあります。
加害者の側は、自分の言動を指導や叱咤激励のつもりで行っていて、相手を傷つける意図はなかったと考えていることも少なくありません。一方、被害者の側は不快な思いをしたり、尊厳を傷つけられたと感じているわけです。
第三者としては、一方的に加害者を責めるのではなく、両者の認識のギャップを理解した上で、冷静に状況を見極める必要があります。その上で、パワハラの判断基準に照らしながら、適切に対処していくことが求められます。
職場などでは、パワハラ防止のためのルールを明確にし、研修などを通じて周知徹底を図ることが重要です。相談窓口を設けるなど、被害者が安心して声を上げられる環境を整備することも欠かせません。
組織として、パワハラを見逃さず、毅然とした対応を取ることで、健全で働きやすい職場環境を実現していくことが、今日ますます重要になっていると言えるでしょう。多角的な視点を持ちながら、地道な取り組みを積み重ねていくことが肝要だと考えます。
概念ではなく、実際の言動に着目
始末書を書く際には具体的な行為を明記することが重要です。
「パワハラ」という言葉は概念的で、それだけでは何が問題だったのかが伝わりにくいかもしれません。
上司が部下に対して取った具体的な言動、例えば「大声で怒鳴った」「人格を否定するような暴言を吐いた」「理不尽な要求を繰り返した」などと書くことで、自身の非があることを自覚し、反省の意思を示すことができるでしょう。
始末書は使われる。だからこそ
始末書は単なる反省文ではなく、会社が従業員の不適切な行為を記録し、必要に応じて懲戒処分の根拠とするための（会社としての）公式の文書としての側面も持っています。
始末書に記された内容は、当該従業員の人事記録の一部となり、将来的に問題行動が繰り返された場合、懲戒処分の判断材料になり得ます。その意味では、始末書は一定の法的効力を持つと言えるでしょう。
したがって、始末書を書く際には、自身の行為を矮小化したり、言い訳に終始したりせず、事実関係を正直に述べ、反省の意を明確に示すことが重要です。曖昧な表現や、自己弁護に偏った内容は、却って信用を失いかねません。
一方で、会社も始末書を懲戒処分の道具として安易に利用すべきではありません。始末書の提出を受けた後は、事態の全容を丁寧に調査し、当事者双方の言い分に耳を傾けた上で、公正な判断を下すことが求められます。